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2009年10月 8日 (木)

アイフルから出された(被告)第1準備書面

平成21年10月8日
大阪の弁護士です。

現在,アイフル相手に過払金返還請求訴訟を行っています。

アイフルは,大阪の弁護士が提出した第1準備書面に対して,10月2日付けで次の被告第1準備書面を提出してきました。

今日が10月8日なのに,10月2日付けということは,また,どこかの外の準備書面を使い回ししているのでしょうね。

内容は,大阪の弁護士が次のホームページで明らかにした原告第1準備書面で叩いた論点について,反論することが出来ず,再度,答弁書を言い直したに過ぎない,稚拙な準備書面でした。

大阪の弁護士が作る,原告第2準備書面は,また,私の対アイフル過払い請求用のホームページでお示します。
【大阪の弁護士が消費者金融アイフルに対する過払い金請求の成功事例を紹介するサイト】http://dcsatlanta.com

原告第2準備書面の考え方についても,別の「アイフルに対する準備書面で解説をさせていただきます。
【過払い金返還請求訴訟において,アイフル提出の答弁書・準備書面に対する対応について説明するサイト】
http://www.pvc-web.com

皆様お楽しみにお待ちください。

以下に,アイフルの準備書面の全文を公開します。
但し,平打ちしたものなので,誤記などはご容赦下さい。
また,個人名は隠してあります。

平成 21年 ( ハ ) 第○○○○号不当利得返還請求事件
原告  ○○ ○○
被告  アイフル株式会社
                                      第1準備書面
                                                      平成21年10月2日
神戸簡易裁判所1係 御中

                                        京都市下京区烏丸通五条上る高砂町381-1
                                       
                                        アイフル株式会社
                                        代表者代表取締役 福田吉孝
                                        (送達場所)525-8530
                                        滋賀県草津市西大路町1-1
                                        アイフル株式会社アシストセンター1課
                                        T E L   077-503-7100
                                        F A X   077-561-5692
                                       
  上記当事者間の頭書事件について、被告アイフル株式会社は以下のとおり準備する。

第1.被告会社は悪意の受益者ではないことについて
1.被告会社は過去より17条1項及び18条1項書面の交付する態度を十分に有していること
 被告会社は,昭和58年11月1日より施行された貸金漁法第17条1項及び第18条1項に規定する書面を交付する十分な体制を常に整備し,同意方の施行から現在に至るまで,各消費者に対し,各取引毎に,かかる書面の交付を行っている。

①被告会社は17条1項及び18条1項の不備で行政処分は請けていない
被告会社は,昭和58年11月1日より施行された貸金業法において,同法17条1項及18条1項の書面交付の不備(違法)を理由に行政処分を受けたことは一度も無い。
 したがって、被告会社が、貸金業者として、各消費者に対し、各取引毎に、適法に同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していると認識していたこと、またそのように認識するに至ったことについて、やむをえないといえる特段の事情がある。

②所謂リボルビング契約締結時に交付した同法17条1項書面について
被告会社は、昭和63年頃より、あらかじめ定められた条件に従った返済が行われることを条件として、契約者の請求に応じ、極度額の限度内において繰り返し貸付けを行うことを約した所謂リボルビング契約を導入し、資金需要者との間でリボルビング契約を締結するにあたり貸金業法第17条1項各項に規定する書面を用意し、説明し、契約後遅滞無く交付している。
 被告会社は、これらの契約書を、資金需要者ごとにいちいち個別に作成するのではなく、例えば貸付の利率などの資金需要者ごとに異なる可変部分を除いては、すべて不変であり一定の条項を定めた統一契約約款(附合契約)を使用し、例えば、昭和63年11月1日より使用していた契約約款には、同法17条1項に照らし、次の記載がなされている。
(表 省略)
したがって、原告の別紙計算書のうち、「貸付」欄に1,000円以上の記載がある各年月日において、記載の金額の貸付けをおこなった際は、その場で、遅滞無く、上記各項目が記載されたATM明細書等の書面の交付を行った。

③リボルビング契約に基づきここの貸付時に交付した方17条1項書面について
被告会社は、昭和63年頃より、ATMにて返済を受けた場合は、その都度、その場で(直ちに)、法18条1項所定の書面(ATM明細書)を交付している。例えば、昭和63年11月1日からのATM明細書には、次の記載が機械的になされるようシステム整備を行っていた。
(表 省略)
 したがって、原告の別紙計算書のうち、「貸付」欄に1,000円以上の記載がある各年月日において、記載の金額の貸付けをおこなった際は、その場で、遅滞無く、上記各項目が記載されたATM明細書等の書面の交付を行った。

④原告が返済を行った際に被告会社が交付した方18条1項書面について
被告会社は、昭和63年頃より、ATMにて返済を受けた場合は、その都度、その場で(直ちに)、法18条1項所定の書面(ATM明細書)を交付している。例えば、昭和63年11月1日からのATM明細書には、次の記載が機械的になされるようシステム整備を行っていた。
(表 省略)
したがって、原告の別紙計算書のうち、「返済」欄に1円以上の記載がある各年月日において、記載の金額の返済を受けた際は、その場で、直ちに、上記各項目が記載されたATM明細書等の書面の交付を行った。

2.悪意の否かを判断するにおいては,原告毎の個別の当時の資料(契約書控えやATM明細書の控え)の提出は不要であることについて

 平成19年7月13日及び平成19年7月19日最高裁判決は、『貸金業法43条が認められるとの認識を有していたことについて、やむを得ないといえる等の特段の事情のない限り、過払金発生時から悪意の受益者により5%の利息が発生する。』と判示している。
 一方、平成21年7月10日最高裁判決により、貸金業法第43条の成立をめぐる平成18年1月13日最高裁判決以前になされた期限の利益喪失約款の下での支払については、これを受領したことのみを理由として当該貸金業者を悪意の受益者であると推定することはできず、利息制限法超過利息の支払にあたって、法17条書面及び18条書面の交付がなされたか否かを検討しなければならないと判示された。
 この平成21年7月10日最高裁判決の法理に従って民法704条の悪意の受益者か否かを判断するにあたって、法17条書面及び18条書面を交付したことの立証は、原則として、当該顧客(原告)に関する具体的立証を要さず、前述したような、貸金業者の業務体制についての一般的立証で足りると解される。
 なぜなら,利息制限法超過利息の受領そのもの(法43条)の成立を争うような紛争と違い,前述平成18年1月13日最高裁判決によって法43条が死文化してしまった今日においては,単に民法704条の法定利息の有無を判断するのみであるところ,法17条書面及び18条書面を交付の有無の審理にあたって当該顧客(原告)毎の数十回乃至数百回にわたる取引について,法17条書面及び18条書面を書証として取り調べることとすると,裁判所にとっても多大な審理上の負担となり,訴訟経済の観点からも極めて不相当である。
 また,貸金業者において,とある顧客(原告)については書証が検索できなかったが,とある顧客(原告)については書証の検索ができたからといって,当時の貸金業者の悪意についての認識を推定するにあたって,判断を違える結果となることは法理に反することとなる。
 したがって,被告会社において,顧客(原告)に対して法17条書面及び18条書面を交付する一般的な業務帯私営を構築していたことが証拠によって認められ,且つ,原告の業務体制に反して法17条書面及び18条書面を交付されなかったことをうかがわせる証拠も無いときは,原告に対しても法17条書面及び18条書面を交付なされていたと認めるべきである。

※なお,被告会社が,原告との取引当時より,法17条書面及び18条書面を交付する業務体制を構築していたことの証拠は,次回口頭弁論に間に合うように提出する予定である。

第2.悪意の受益者ではないことから返還すべき範囲は,経済的合理性の観点(現存利益)より過払い元金の55%に留まることについて

被告は原告を含め、顧客より受領した利息制限法超過利息の一部については既に法人税として納付しており、法人税として納付した部分に相当する範囲において被告において利益は現存していない。
 従って、被告は、本件訴訟においても現に利益の存する限度である、原告より返済として受領した過払金のうち、既に法人税として納付した部分を除外した残余の部分について原告に返還すれば足りるものである。

①過去における利息制限歩調か利息の受領額は,計算上,全体収入の約35%となること

被告会社と取引を行う当事者間の契約金利は、東証一部へ株式上場した平成12年から平成18年頃までの問、概ね28%前後で推移していた。
 そうすると、そのうち利息制限法超過部分(金利18%~28%の部分すなわち10%相当部分)は、いわゆるグレーゾーン金利帯からの収入ということとなる。
 すなわち、被告会社における毎年の収入額のうち約35%(10%÷28%×100)はグレーゾーン金利帯に該当するのであるから、今になって、貸金業法43条のみなし弁済を否定するのであれば、当然、被告会社における毎年の収入額は約35%減少した金額だったことになる。

②過去における被告会社の営業等費用(損金計)は,計算上,全体収入の約65%となり,課税対象は35%となること

被告会社の損金合計の全体収入に占める割合は、東証一部へ株式上場した平成12年から平成18年頃までの間、概ね65%前後で推移していた。
 つまり、全体収入のうち、課税対象は、概ね35%前後で推移していた。

③日本法人の法人有効税率は約40パーセントであり被告会社は過去より毎年450億円前後の法人税が課せられていた

被告会社は、日本国内に本店を有する法人であることから、これまで各事業年度において、法人税の納税義務を負い、実際に納付を行ってきた。その納付額は、過払金返還請求が多数発生しているここ数年の事業年度は除いて、例えば平成12年から平成18年頃までの間においては毎年450億円程度にのぼるものであり、各事業年度の所得に対しておよそ40%程度の法人税有効税率を乗じて算出されている。
 既に被告会社が支払った法人税には、当然に利息制限法超過部分の利息が含まれていたものである。

④超過利息の受領がなければ課税対象額がゼロ(法人税もゼロ)となり,すなわち超過利息部から法人税が発生していた

 被告会社において、仮に全ての取引についてみなし弁済を否定されると、法人税として納付すべきだった税金はほぼ0となる計算となり、支払った法人税は、全てグレーゾーン金利帯からの収入すなわち利息制限法超過部分の利息金より支払ったこととなる。

⑤以上より,[超過利息の収入]-[法人税額]=55%となること
実際に被告会社が収めた毎年の法人税額は、受領してきた利息制限法超過部分の利息金額の約45%程度に相当することより、受領してきた利息制限法超過部分の利息金のうち、その約45%については法人税の原資となっていた計算となる。
 言い換えれば、過払金の約45%は既に税金として支払っていて、被告の手元には残っていないこととなり、民法703条の規定のより,経済的合理性の観点から言えば,原告に対しては過払い金の残余の部分,すなわち,被告の手許に残っている過払い金の55%相当の部分(現存利益)のみ支払えば足りる。

第3. 仮に悪に受益者であったとしても,法定利息を付すべき時期は取引終了時の翌日であることについて

 仮に悪意の受益者としての利息の起算日を過払金の請求時点であるとの主張が認められないとしても、平成21年1月22日最高裁の判断を前提にすると、少なくとも悪意の受益者としての利息(民法第704条)の起算日は取引終了日の翌日である。
 民法第704条は、悪意の受益者は「その受けた利益」に利息を付して返還しなければならないと規定している。当然のことながら、利息を付すためには「受けた利益」が具体的に確定している必要がある。
 そして、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引において悪意の受益者が「受けた利益」とは、過払金返還債務を意味する。基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引において、過払金に係る不当利得返還請求権が具体的に確定し、悪意の受益者が「受けた利益」が確定するのは、後の貸付充当が行われないことが確定した取引終了日であることは明白である。
 したがって、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引における悪意の受益者としての利息の支払義務が発生する時期は、取引終了日の翌日である。

第4.取引の分断が発生しており,断然過払い金を後段貸付金へ充当する理由が無いことについて

1.答弁書別紙1各枝番計算書毎に異なる基本契約を締結したこと,前段や九条残債務を全額弁済した上で,その後に改めて基本契約を締結し,取引が行われたことについて

原告は、訴状において、原告被告間の取引を全て一連の取引であるものとして,過払金をその後の新たな借入金債務に充当して計算しているが、少なくとも、原告被告間の取引は、答弁書別紙1各枝番取引計算書毎に異なる基本契約に基づいた取引が行われたものである。
 つまり、前段の枝番の最終取引日においては、づき、約定残債務の全額を任意に弁済し、その後原告は、かかる前段基本契約に基づき,約定残債務の全額を任意にべんさいし,その後,別紙説明書「休眠期間」の間、何らの取引も行わず、その後後段の取引を行うべく、改めて後段基本契約を締結したうえで、それぞれの取引がなされたものである。
 したがって、これらの取引を利息制限法所定利率で再計算するに際しては、前段の取引で発生した過払金を後段の取引に基づく借入金債務に充当する理由はない。

2.被告会社が「便段」を受聴するケースにおける具体的な条件について

 本件の様に、訴訟において被告会社が所謂「分断」を主張するケースにおいては、平成19年2月13日最高裁判決・平成20年1月18日最高裁判決に則して、次のような条件を設定している。したがって、その他の事情を考慮せずとも、取引は被告主張のとおり分断される。

①所謂“貸し増し”“更改'変更)契約”“ジャンプ”などにおいては分断を一切主張しない

取引の分断を主張する貸金業者の中には、実態上、同一と評価すべき“債務”であるにもかかわらず、貸し増し契約をしたからといって分断を主張したり、契約内容の一部を変更する場合に、便宜的に貸付と返済を行ったように装っていながら分断を主張したり、最終返済期限が到来しても未払いの為に新たな貸付契約を行い実質ジャンプを行っているに過ぎないケースについても分断を主張したりするものが散見されるようである。
 しかしながら、被告会社がこのようなケースにおいて分断を行うことは一切ない。

②自己の自由意志と自己の資金により,前段基本契約に基づく約定残債務を全額完済していること

 ①にて述べた通り、被告会社が分断を主張する際は、自己の自由意志と自己の資金により、前段基本契約に基づく約定残債務を全額完済しているケースのみである。

③後段取引を回する前に,原告は,基本契約を締結する目的で新たな借入を申し込んだこと

 被告会社のような、所謂リボルビング方式のカードを貸与しているケースにおいては、前段基本契約を解約しない限り、前段基本契約に基づき、カードを利用して、あらかじめ設定された限度額の範囲内で借入をすることが出来る筈である.被告会社が分断を行うについては、このようなケースについては分断を一切主張せず、原告が基本契約を締結する目的で新たな借入れを申し込んだことが条件となっている。

④③申込時には必ず「与信」を行っていること
 被告会社が分断を主張する際は、後段基本契約を締結するにあたっては、必ず与信を実施している。被告会社のような無担保小口の貸付けを業とする貸金業者は、銀行の融資の様に貸付ごとに本店又は支店内で所謂稟議を申請することはないが、顧客の住所、氏名、生年月日及び勤務先の確認、信用情報機関への照会などの与信を行っていることが条件となっている。

第5.結論

  以上の次第で、被告の主張は、別紙説明書記載のとおりである。
                
                                  陳述の擬制
 被告は都合により口頭弁論に出廷できないため、本準備書面をもって擬制陳述とさせていただきたくお願い申し上げます。

                        今後の口頭弁論の予定について
 被告会社は、原告との取引当時より、法17条書面及び18条書面を交付する業務体制を構築していたことの証拠として、取引当時顧客に交付していた契約書等のサンプルを次回提出する予定であるため、訴訟を終結することなく、次回期日を設定頂きたくお願い申し上げます。

また,大阪の弁護士は,次のサイトも運営しています。

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